“人生二毛作”を意識していたら終活をしていた
3年ほど前から、孫と家庭菜園をしています。
失敗もありますが、手をかけていくことで、立派に育ってくれて自然の恵みをいっぱい感じられます。
タネを植える時期から実るまで半年で、もう一回何かを植えようと調べていたのです。
同じ耕地で1年に同じ品種を2度を行うことを“二期作”と言い、別の品種の農作物を栽培することを“二毛作”と言う…と、小学生の学習のような内容ですが、書籍を読んでいて、なぜかその時「二毛作の人生っていいな…」と、思ったのです。
会社の経営を、重度更年期障害が原因で引退することになって、自分で立ち上げて必死で守ってきた会社だったので、すごく寂しい気持ちでいましたが、“二毛作”という言葉がすごく私の中に住み着いたのです。
55歳の時に、ブログ運営【TOMOIKUセンスのいい健康ロハス生活】を開始しましたが、同時にやりたいことへの挑戦の準備をはじめました。
そして、私の大好きなガンジーの言葉である、「永遠に生きるかのように学び、明日死ぬかのように今日を生きる!」を心におさめて、動き始めました。
次のステップのためにと、ひとつひとつ行ってきたことが、今思えば「終活」だったのです。
「終活」
この言葉は、ボランタリズム研究所所長の岡本栄一さんが「就活(就職活動)」のヒントから「人生の最終活動」という意味で作った言葉とも、週刊誌『週刊朝日』から生み出された言葉とも言われています。
最近は、終活の情報として多いのは、自分はどんな死に方を望むか、そして相続の問題など残された大切な人へのメッセージも加わり、それにまつわるビジネスも多く存在しています。
終活で行き着くところは、人生100年時代の現在、自分にはまだ残された日は長く折り返し地点であることです。
それらの日をどう生きていくかと、人生で最大の課題を直視することになると思います。
終活は自分の本音の未来をつくる
私は自分の人生後半の未来を考えていたら、自然に終活をしていました。
若い時は、現地点から未来を考えて会社を設立しています。
しかし、現在は子供も育て上げていることもあり、自分はどのように生きていきたいのかと、自分に改めて問いただし、若い時より体力がなくなっていくことも想定し、最終地点からモノゴトを考え、未来を生きるための「生き活」=「生活」になっています。
人生後半へと舵を切る、人生の折り返し地点前後、これからの人生を考えて気になった時、「終活」という名の“人生設計”をおすすめします。
まだまだ…と思いながらも月日は過ぎてしまい、気がついた時にはだいぶ歳を重ねてしまっているものです。
会社での立場、親という立場によって封印していた感情を、終活を通して「こう生きたかったんだ!」という、自分の本音が見えてきて、それと向き合うことができます。
「もう、若くないし…」と、自分に引導を渡し諦めてしまうことは、とてももったいないです。
20歳から60歳まで働いた場合の総労働時間と、平均的な老後時間は、ほぼ同じなんです。
総労働時間1日10時間を40年間働いてきた時間が、今度は自由時間として自分に与えられているのです。
終活は、自分自身と向き合う時間。
さまざまなことを「整理」して、新しい自分の未来を作り出すことができます。
転機!チャンスと感じたら「終活」
長い間社会の中で必死に働いてきましたか?
終わりのない家事に追われていましたか?
子供のために、我慢してきたことが多かったのではないですか?
つらいときにも、ムチ打って生きてきたのではないですか?
だからこそ、人生後半戦はもっともっと輝いていいはずです。
40代以降は人間的にも成熟してきて余裕がある頃で、自分が本当に生きたいと思う人生を実現できる力が備わっています。
仕事に追われるばかりで、長い老後をどう過ごしていいのかわからないという不安を解消する策を持ち、スタートできます。
二毛作として、何かのタネを蒔くか蒔かないかで、未来を生きるための「生きる活動」=「生活」は大きく違ってくるでしょう。
人生の余りの時間と捉えるのではなく、人生の黄金期として、ビジョンを具体的に描いて、ひとつずつ行動するためにも、終活のような“まとめ”を制作すると、これからの段取りが見えてきます。
まずは、これまでの人生を振り返って「残りの人生をどう生きるか」について考えてみることを提案します。
終活という名の人生設計“したいことリスト”
40代後半・50代になると先輩方の退職などを目の前で見てきて「現役終盤をいつにしようか」と思うことがあるかもしれません。
奥様は、子供が成長し社会人になり、育児も終わりに向かっていることで、今後の自分の人生を深く考えることもあるでしょう。
仕事の内容や、生活のために我慢してきたことが多いのは、ほとんどの人が感じていることではないでしょうか。
寂しい気持ちもあるかもしれません。
生涯現役で働くことを希望している方は、現状で継続する方向でモノゴトを考えていくのか、不満を払拭できるようにスキルアップするのか、ゆっくりと時間を満喫していくのか…。
もし、これまでの人生で我慢をしてきて、心のどこかで燻っているのであれば、人生二毛作!後半戦で挽回してみましょう。
終活をすることで、ローンの返済・子供の成長・老後資金などを書き込んでみると未来の家計が見えるので、◯◯歳の時に実行に移せると見通せます。
自分がやりたかったことをしっかり見極め、人生の道筋を探ることができるのが、終活という名の人生設計“したいことリスト”です。
「ビジネスは段取り8割」と言うように、何かを実行させていくには段取りが非常に重要です。
終活“したいことリスト”を書いて、具体的にすすめたいことをイメージしながら、メリット・デメリットなども加えて書き出すことで、自分の意識に残って具体化できます。
“したいことリスト”には大きな目標も、小さなしたいことなど、自分のアンテナにひっかかった話題を、思いつくままにあげてみます。
TVで近所の◯◯店の☓☓が美味しいと放送され、食べてみたいと思ったら、リストに書きます。
海外旅行ではなく、生活をしてみたかった!3ヶ月生活してみる。
楽器を使ってみたかった!習ってみる。
起業してみたかった!金銭的負担にならない範囲の起業を模索。
…など、実際紙に書き、それに向けて調べてみたり動いてみたりと意欲が湧いてきます。
自分のやりたいことなので、その調べものや準備までも、楽しい気分になります。
そして、追われてきた若い日々で今まで歩んでいない「寄り道」や「遠回りする道」から見えるモノがあります。
今後の人生を準備する道の模索は、楽しいものです。
自分の身の丈に合った小さな計画だったとしても、きっと大きな喜びとなります。
何を目指したいのか…歩みたい道をつくる、終活という名の人生設計“したいことリスト”を作って、時を自分で動かし彩られるモノにしましょう。