嫁姑は難しい人間関係
孫かわいさに、年末はクリスマスとお正月、何かと孫にどうのこうの逢いたい口実を作りがち。
かわいいですものね…孫って。
嫁姑問題は永遠のテーマとされていますが、私は嫁と姑の両方の立場を経験しています。
嫁の立場になっていると、自分の常識と他の家族の常識が違うということが受け入れられません。
私は、東京育ちでコンビニは徒歩範囲で近所付き合いも簡単、息抜きの場も自分で自由に場所と時間を使えた。
引っ越し先は不便な車社会の田舎で、まだ自分専用の車もない時は田舎道を歩き一時間に2本しかない電車に乗り、4つ先の駅まで買い物。
1歳と4歳の子どもを連れての買い物で、重い荷物を持つ帰り道は地獄でした。
でも、田舎に嫁いだ頃は何にも慣れなくて、方言もわからない頃は誰とも喋りたくありませんでした。
物の考え方の違いで主人が私を庇えば、私が主人の性格を変えたようなことも言われました。
私は、子どもは田舎で育てたいと思って、田舎への引っ越しを希望した人間です。
若い頃のことでしたが、新宿駅西口でバスにガソリンを撒いて着火し、バスの中で衣服に火が付きもがき苦しむ事件現場に遭遇し、恐怖で足が動かなかったことを覚えています。
高層ビル内でアルバイトをしている時の震度5の地震を体験して、生まれ育っていたのに、都心の恐怖を忘れられなかったのです。
その恐怖から子どもを守いたい気持ちだけで田舎に引っ越ししたいと思ったのです。
自分で望んでいても、都心の恐怖と同じくらい、田舎の習慣を受け入れることがなかなかできなかったのです。
嫁の立場で感じることは、主人の実家だって、気を遣ってくれているのは重々わかっていたのです。
どちらが正しくて何がいいのか?なんていう「正しい義」なんてないんです。
嫁・姑の立場の違い!嫁姑問題は解決できるのか?
今は姑の立場にもなりました。
若い時に嫁いできてくれた嫁さんは、正直何もできない子でしたが、一生懸命頑張ろうとしていたので、私はそれだけで十分だと思っています。
若いのですから、歳を重ねた私達と同じように出来ることを望んではかわいそうです。
もう10年いっしょに住んでいますが、女同士ということもあって、一日のうち一番話をしている相手になっているのです。
言いたいことをいう関係がいいのか?お互い演じる女優になっているのがいいのか…
それは個人の性格によると思いますが、私は姑の「昔は…」という言葉は使わないようにしています。
私が嫁だった若い頃は「新人類世代」と言われ、「今の若い子は…」と批判もあった時代です。
ものすごく気分悪かったです。
そのような時代でそのように教育してきた人たちに、異人類のように言われたくない!と。
そして、団塊世代や新人類世代の私達が育てた「団塊ジュニア・バブル世代・しらけ世代」の子達に同じ価値観で接しろと言ったって、かわいそうです。
時代が違うのですから、もちろん考えだって違う。
生きてきた環境が違う。
そのような人間関係がはじめからうまくいくわけがありません。
お互い思いやりや気を遣って、初めて成り立つ関係です。
とかく舅姑は、自分の歩んできた道を伝えるのではなく、押し付けようとしている…そのような状況がお嫁さんには苦しいことなのではないでしょうか?
「孫」が原因?孫問題解決できるのか?
よく考えてください。
孫は孫です。
息子や娘ではありません。
守り育てて行くのは、私達ではありません。
孫に対する「共依存」に気をつけてくださいね。
「親子共依存」とは、親の立場を使い、子供に対して自分の所有物のように支配したり、また自分の理想の子供像へと、親の考えを押し付け、それが親の愛情と思い込んで、あたり前のよう子供に接していることに気が付かないということです。
事件になりそうな状況は論外ですが、自分の子どもの育て方や教育に責任を取るのは息子や娘なのです。
舅姑は孫の教育など、まずは孫の親に確認を取るべきです。
家での料理方法や、家のしきたりなど、守っていきたいこともあるでしょ。
しかし、違う環境に育った嫁や婿を自分の子どもと比較することは、悲劇しか生みません。
もし私達にとって気に入らないことがあったら、「その子を選んだのは自分の子」であることを忘れてはならないのです。
若い子達の、価値観や生き方があることを認めてあげるべきです。
そこの妥協点を探さなければ、問題を解決するどころか、深くなるのと思うのです。
そして、若い子達の行動に対して非道徳的なことと感じられたら、疑問を投げかけてどうしてそうしたのかと確認をとってみてあげてはどうでしょう。
そこで、嫁や婿の嫌味を言うのは、歳を重ねた経験者がするべき行動ではありません。
普段よりも多くの時間を過ごす年末は、トラブルが多いため、取り返しのつかない関係にもなりかねません。
自分が息子や娘・孫に対して「共依存」になっていないかと、自問自答してみませんか?