人生100年時代…
あなたは長くなった100年人生に「幸せ」を感じられますか?
目 次
人生100年時代のマネジメントを終活の基本に!
平均寿命が延び続け、人生100年と長くなっても喜びというより、40代・50代の会社員や主婦の方は「不安」の方が大きいという意見が増えています。
今から20年・30年後は、今のあなたが想像しているものとは、かけ離れたものとなる可能性が高く、人生100年という喜ぶべきことでも、想像を絶する苦しみを味わうことになるのかもしれません。
それが自分自身の苦しみであればよいですが、少子化で子どもが少ない中、若夫婦でお互いの両親の老後を考えなければならず、子供達が自分のために苦しむことも想像できます。
未来に老後の三大不安要素である「お金」「孤独」「健康」が満たされている生活があるのでしょうか。
医療は世界最高水準レベルであっても、不安が残されているのは、日本だけではなく、世界の先進国全体の問題です。
これは他人事ではありません。
自分のこと…自分で対処しなければならない問題です。
誰にも迷惑をかけたくない…と、終活という名の整理をして、エンディングノートを書いて…終活終了というわけにはいかないのです。
まず、終活を考えるとき、100歳まで生きるとしたら…と、考えてみてください。
病弱だから、そんなに生きていないよ…なんて言っている人ほど、医療に守られて長生きしています。
どんよりしている自分がいるのであれば、スイッチ切り替えましょう!
そのスイッチひとつで、見方が変わります。
それは…これからの自分の人生に向けて、ダブルキャリアを意識することです。
40・50代から考える戦略的な生き方を設計-キャリアプラン
今までの人生80年時代は、定年再雇用が65歳で終了し、余生として15年ぐらいを過ごすという人生設計でした。
しかし、人生100年時代となると、定年後の期間が35年もあります。
とてもリッチでハッピーな(昔風の言い方かな…)余生を過ごすという感覚では済まされなくなってきました。
増え続けるシニアを支える年金は、生きていく生活費の一部になるほど、少なくなっているかもしれません。
なぜなら、30年…50年…その時、高齢者はいったいどのくらいいて、どのくらいの若者が支えなければならないのか…。
100歳以上の高齢者は全国で6万7824人に上り、この20年間で約6.7倍も増えたという。また、国立社会保障・人口問題研究所の将来人口推計によると、100歳以上の高齢者は今後も増え続け、2025年には約13万3000人、35年は約25万6000人、50年には約53万2000人になるという。
<引用:ビジネスジャーナル>
余生を人生80年時代の15年と考えると、人生100年時代は、「85歳まで現役で働く」という人生設計を立てる必要があります。
やっと定年で余生を…と思って、旅行や趣味を続けていたら、85歳で資金切れなんていうことがあるかもしれません。
生きていく術について考えなければならない時代です。
多くの企業を見て生きてきている40代・50代の方は、感じていると思いますが、成長している会社には必ずと言ってもいいほど、「企業理念」があって、その理念に則った“経営戦略”があります。
これと同じように、自分の人生の100年を展望した「人生の理念」や、実現していくための「人生の戦略」をしっかりと立てて、少なくとも85歳まで生涯現役で楽しく働き続ける、自分のための環境づくりとして、終活のはじめに「人生の設計図」を作りましょう。
85歳まで働くなんて、ウンザリ…と思いますか?
頭の中でイメージする「働き続ける」ということは、現在の仕事の延長を想像していませんか?
それは現在が楽しくないから、ウンザリするのでしょうか。
楽しくても仕事はしたくない年齢だなぁ…と思われたのでしょうか…。
でも、余生が伸びたのですから、人生100年時代の構想をした上で、準備ができていますか?
今までのような働き方や、収入が減ってもいいのではありませんか?
家のローンや子供の教育資金のためではなく、自分自身が楽しむために働くのですから…
100歳まで生きる時代で、最優先に考えなければならない資金計画。
どうにかしなくては…と考えていても、前に進みません。
そして、未来の自分のことなので、進まざるを得ないことです。
「老後」という発想を捨てて、自らの人生を生き抜くことが求められているのです。
人生100年時代を迎えた今、40代50代で戦略的に人生を設計し、準備をしましょう。
学び直して「ダブルキャリア設計」の思考を持つ終活
「24時間戦えますか?」
このフレーズを聞くと、バブル期のCMのメロディーを思い出す人も多いのではないでしょうか。
今思うと、とんでもないことですね。
しかし、その頃の方たちは、たとえツライ仕事でも、未来は明るく、定年後は悠々自適な生活をイメージしていたのではないでしょうか。
残念ですが、これからのシニアの時代は、働きながら楽しい時間を見つけるような時代になりそうです。
40代・50代の方はまだ現役で働いている方がほとんどですね。
現在は「ファーストキャリア」で、会社員として働いていて、安定収入を得ている人が多いと思います。
その仕事は会社が決めていることで自由がありません。
そして定年という終止符が必ず付きまといます。
定年後に働くのを「セカンドキャリア」とします。
定年がない職業が身近にあるのであれば、それも選択のひとつですが、85歳まで働けるような会社はなかなかありません。
再就職先を探すとき、「〇〇資格者優遇」が目につきます。
現在の仕事の沿線上にある“資格”を取ることで、今までのキャリアと資格で再雇用されやすくなることがあると思います。
特に、資格がないと認可できないということが世の中多いです。
私の義父は、電気系の資格をもって長年大手で働いていました。
定年前60歳で消防の検査の資格を得て、セカンドキャリアを生かして、再就職先ではお役所の書類は資格保持者しか提出できない仕事をしました。
消防と電気というダブルの資格を生かして75歳まで働いています。
働いていたからなのか…88歳でも元気にスポーツクラブに行くのが日課になっています。
会社・人から求められるということは、やっぱり嬉しことだったのでしょう。
現在のキャリアを生かしたり、やってみたかった仕事で「雇われない働き方」に移行することもひとつの選択です。
独立起業というのは、一般的にはハードルが高いと思われています。
若い年齢で世帯をもち、自分ひとりのことだけを考えていくことが許されない環境ではないので、シニアの独立開業は「スモールビジネス」に徹するといいと思います。
私は24歳で起業しているので、どう生きてきたかわからないような壮絶な経験もしてきました。
若い時は体力気力もあり、先輩経営者が様々な助言もしてくれました。
年を重ねてからは、自分の体力気力の範囲で仕事ができます。
65歳から本格的な事業で資金の心配をするようなハイリスクな事業ではなく、自宅を事務所にして人を雇わない…借金や大きな投資をしないような低リスクのスモールビジネスとして事業をする形態であれば、それほどリスクは大きくありません。
そのようなスタートをして、事業の拡大はその後の問題です。
その「セカンドキャリア」の準備を「ファーストキャリア」のうちに行い、50歳からは「ダブルキャリア」で数年頑張るのです。
そして良くある話は、会社の中では役職についていた人は、部下に指示をする仕事が多く、自分は仕事ができる人間だと勘違いしてしまうことや、大手会社の社員だから社会的立場と信用があったのだということを忘れていることです。
その大きな勘違いで、立ち上げた事業で失敗する方がいます。
やはり、今日まで人に対してどのように生きてきたか…と、問われてしまうのです。
あの人が企業するのなら、協力したい…と思われるような生き方をしてきたか…ということは、定年後の分岐点になると思います。
たとえ人脈に関係ない事業を起こすにしても、開業後での「人間性」ははっきりとした形になって自分にかえってきます。
知り合いの人脈も関係なく働いていきたい方は、趣味からのスタートであっても、お客様からお金を支払っていただくのだから、その道のプロになっていなければなりません。
営業するにあたり、許可が必要で何かしらの資格が必要かもしれません。
多くの知識を生かし、学び直すのは、早ければ早いほどいいと思います。
社会で長く生きてきた分、様々な知識はあると思いますが「ファーストキャリア」のうちに「セカンドキャリア」の準備で学ぶことは、楽しんでしていただきたいと思います。
きっと学生の時よりは楽しいものになっていくと思います。
仕事の内容を、好きなことや専門性を軸にして、世の中のニーズに合った仕事の準備やお試し運行を、「ダブルキャリア」期間で手掛けるような、戦略的な設計をする終活からはじめてみましょう。
女性の「ダブルキャリア」は身近なことからできる
現役で会社に勤めている女性が多くなっていますが、主婦の方もいらっしゃると思います。
最近の主婦の方々では、今までの家事を生かしたり趣味を生かして、起業をしています。
料理・掃除・子育ての経験を生かした仕事は、大ヒットしています。
主婦という仕事が「ファーストキャリア」なんです。
そして、資格を取得したり独学で頑張って「セカンドキャリア」を意識して生活し、子育てを終えてご主人の定年も近くなっていくころに「ダブルキャリア」の準備をして、確実な収入に結びつけている方も多くいます。
まだ世の中には不便と感じていることが多いので、会社で得たキャリアや家事…女性ならではの視点を生かした仕事は多くあります。
ダブルキャリア設計の終活
終活は、人生の最終的な仕上げのように感じますが、実際自分の人生はこれからも長いのです。
これからの人生を見つめ直す作業の中で、自分にとって大切なのは、生き生きと輝ける“生きた時間”をつくることです。
子育てが終わって…自分の人生を見つめ直す時、100年時代を意識すると、50年近くあるので今まで生きて年数と同じくらいの時間があります。
その時間…
生き生きしていたくないですか?
仕事をすることが嫌いで資産が溢れるほどある方だって、自分は輝いていたいと思うのではないでしょうか。
家族がある方は、シニアになってどんよりしている自分より、輝いている自分をみていてほしくないですか?
年を重ねていくと、心の余裕やモノゴトの落としどころもわかってきていますよね。
だから、どこかにあるんです…自分にあった仕事や、居心地の良い場所。
ギラギラ生きているような若者にはなれないけれど、年を重ねたら重ねたなりのキラキラしたもの…。
そんなものを手に入れたいと思うのです。
今までの自分の人生を整え、終活は「始活」と思って、未来に向かって自分をマネジメントをしましょう。